COLUMN ペイシェントジャーニーに添った疾患啓発(DTC)におけるデジタルマーケティング活用方法

ペイシェントジャーニーの全体像

患者向けデジタルマーケティングのページにも記載しておりますが、患者さんが症状や疾患を通じて、医療に関わる際にどのように考え、感じ、行動するかという全体像を捉えた概念をペイシェントジャーニーと呼びます。

ペイシェントジャーニーの全体像

ペイシェントジャーニーの全体像

ペイシェントジャーニーは、「認知」、「情報収集」、「受診・検査」、「診断・治療」、「評価・フォロー」の大きく5つのステップに分けられます。初めに症状、検査、疾患等を通じて自分自身で認知することから始まります。次に、インターネット、関連書籍、病院検索、知人や家族からの情報収集を行います。そして、症状や疾患に合致しそうな相談できる病院を予約し、受診するという流れとなります。

病院を受診してからは、医療従事者による問診、診察、検査を行います。診察の結果を踏まえて、医師が診断し、説明同意のもとで治療が始まります。その後、治療経過を観察し、治療状況の評価を経てフォローするプロセスをたどります。

ペイシェントジャーニーの中で、疾患啓発(DTC)が果たす役割

疾患の認知度が低い希少疾患、適切な検査が浸透せずに治療が遅れる疾患、潜在患者数が多い一方で受診率が低い疾患に対し、医療広告規制や製薬工業協会のガイドライン等のコンプライアンスを遵守して、適切な疾患、治療情報を提供する活動を疾患啓発活動と呼びます。特に直接患者さん向けに情報提供することを DTC (Direct to Consumerの略称)と製薬業界では呼ばれることが多いです。

製薬工業協会が公表している「メディカルアフェアーズの活動に関する基本的考え方」の中では、メディカルアフェアーズの業務の果たすべき役割の一つとして、「疾患啓発活動」を挙げています。

ペイシェントジャーニーの中で、疾患啓発(DTC)が果たす役割

ペイシェントジャーニーの中で疾患啓発が果たす役割

ペイシェントジャーニーの中で、疾患啓発活動が果たす役割は、「認知」⇒「情報収集」⇒「受診」の前半のステップになります。患者さんが症状や疾患を認知して、情報収集して病院を受診する上で、現代のデジタル・インターネット社会に即した情報提供が大切です。次章では、ペイシェントジャーニーに添った疾患啓発(DTC)におけるデジタルマーケティング活用方法を紹介していきます。

疾患啓発(DTC)におけるデジタルマーケティング活用方法

患者向けデジタルマーケティングのページにも記載していますが、デジタル時代の現代社会においては、インターネット検索を通じて健康・医療情報を収集する人が約70%いるという調査結果があります。こうしたインターネット検索時代に合ったデジタルマーケティングのソリューションを活用した疾患啓発の方法を紹介します。

疾患啓発(DTC)におけるデジタルマーケティング活用方法

ペイシェントジャーニーにおいて疾患啓発(DTC)のデジタルマーケティング活用法

Googleを中心としたインターネット検索で、健康医療情報を収集する患者さんが多いデジタル時代において、インターネット検索ユーザーに合った情報提供をすることがカギを握ります。

まず初めに、患者さんが知りたい情報のキーワードが何かを仮定し、そのキーワードを軸とした情報コンテンツを掲載した疾患啓発Webサイト等を作成してインターネット上に公開します。このような検索エンジンの最適化施策をSEO(Search Engine Optimization)と呼びます。

ただし、Webサイトを公開してもGoogle等の自然検索流入だけでは、アクセス数が伸び悩むことが多いため、Yahoo!プロモーション広告、Google広告等のデジタル広告を活用して認知度拡大しアクセス増につなげることが重要なデジタルマーケティング施策となります。

最終的には、潜在的な患者さんを適切な病院につなぐ病院検索サービスを用意することで、インターネット上でワンストップで受診につなげる道ができます。

疾患啓発(DTC)におけるデジタルマーケティングの障壁

疾患啓発(DTC)デジタルマーケティングを進めていく上で、いくつかの障壁があるので、順を追って解説していきます。

疾患啓発(DTC)におけるデジタルマーケティングの障壁

疾患啓発(DTC)におけるデジタルマーケティングの障壁

まず初めに、疾患や治療の解説をしたWebサイトを制作したものの、そのWebサイトの閲覧者が増えないという問題が起きます。大きな原因としては、そもそもで患者さんが探しているキーワードに基づいた情報コンテンツ設計になっていない、つまり検索エンジン最適化(SEO)ができていないことが多く起きています。また、検索エンジンからの流入だけに依存して、認知度向上のためのデジタル広告施策を打っておらず、限られたユーザーにしかリーチできていないことが原因となることも多いです。

次に、Webサイトに訪問したユーザーが次に起こして欲しい行動(例えば、症状チェックシートを記入する、病院検索サービスへ遷移する等)が明確でなく、適切なコンテンツや病院検索サービスが準備できていない、Webサイトの導線設計ができていない、モバイルサイトの最適化ができておらず離脱が多い等の問題が起きます。

病院検索サービスを提供している場合では、病院検索サービスそのものが使いづらい、スピードが遅い、モバイル最適化されていないことで直接電話できない等の理由でユーザーの離脱につながる問題が起きます。

メディウィルでは、こうした問題を一つ一つ解決していくために日々改善を積み重ね、患者さんがインターネット上でストレスなく適切な医療情報にたどりつける支援をしています。

まとめ

このようにペイシェントジャーニーに添った疾患啓発活動(DTC)において、デジタルマーケティングを活用する考え方、その障壁と改善点をご紹介いたしました。

インターネット上で情報収集する患者さんと適切な医療情報をつなげ、早期発見、最適な治療につなげていくお手伝いをしていきます。

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投稿日:2021年02月17日

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