COLUMN 【GA4をより活用したい方必読】深掘り分析ツール「GA4探索レポート」とは~メディウィル主催セミナー「前回満足度98.4%!すぐわかる!すぐ使える!Google Analytics4アクセス解析速習講座」より
株式会社メディウィルはオンラインセミナー「前回満足度98.4%!すぐわかる!すぐ使える!Google Analytics4アクセス解析速習講座」を2024年8月29日に開催しました。講師は弊社の平井貴規が務めました。本記事では、Google Analytics4(GA4)で作成できるレポートのうち、より深掘りした分析が可能な探索レポートに絞って紹介します。
※本コンテンツは実際にGA4の画面を見ながら読まれることをお勧めします。また、GA4の基本的な見方・使い方を知りたい方は先に下記コンテンツをお読みください。
Google Analytics4とは?アクセス解析の基本とは?~メディウィル主催セミナー「7月より完全移行!今こそ知りたいGA4アクセス解析超入門」より①
【初心者の方必読】GA4の基本的な見方・使い方~メディウィル主催セミナー「7月より完全移行!今こそ知りたいGA4アクセス解析超入門」より②
目次
GA4探索レポートの特徴
GA4で活用できるレポートの中に、「探索」があります。
これはGA4の基本レポートの一つ「トラフィック獲得レポート」等と比較して、より深掘りした分析が可能です。ここから紹介するデータは、弊社のサービス「いしゃまち病院検索」のGA4から得られたものを用いています。
GA4のホーム画面左側メニューにある「探索」(上から三番目のアイコン)をクリックすると、探索レポートのメニューが出てきます。画面上部に表示されるテンプレートの中で、まずはわかりやすい「自由形式」を使うことをお勧めします。
自由形式のレポートを新規で作る際、最初は右側エリアにデータはなく何も表示されていません。左側エリアには「変数」と「設定」という項目があり、変数には「ディメンション」(分析の切り口)及び「指標」が並びます。ディメンションと指標を自分の好きなように組み合わせる、具体的にはディメンションを設定の「行」もしくは「列」どちらかに入れ、指標を「値」に入れることで初めてレポートができます。
この探索レポート内で、まずはトラフィック獲得レポートを作成してみます。
- データが見たい期間を指定する。
- ディメンションの右上にある+(プラス)ボタンを押し、表示された項目から「セッションの参照元メディア」をチェックし、右上のインポートをクリックする。
- ディメンションに追加された「セッションの参照元メディア」を、設定の「行」にドラッグ&ドロップする。今度は指標にある「アクティブユーザー数」と「表示回数」を「値」にドラッグ&ドロップする。
上記1~3の手順によって、「トラフィック獲得レポート」と同様に詳細な経路ごとのユーザー数と表示回数を見ることができます。
ここから、探索を活用することでより深掘りしたレポートに変えていきます。例えば、設定の「列」にモバイルやデスクトップなどどのデバイスから閲覧しているか把握する「デバイスカテゴリ」を追加してみます。すると、検索エンジン「google」の自然検索で来た人の中でモバイルやデスクトップ、タブレットで閲覧している人がそれぞれどの程度いるかなど、経路とデバイスをクロスさせたより細かい分析が可能になります。
GA4探索レポート 作成例(月次推移、ユーザーの年齢層)
次に、自由形式の探索レポートの作成例をいくつか紹介します。
まずは棒グラフを用いて「月次推移」を表示させたレポートです。設定の「行」に「年」と「月」2つのディメンションを追加することで、指定された範囲の月ごとのアクティブユーザー数や表示回数、その推移を非常にわかりやすく表示させられます。
棒グラフだけでなく、円グラフも作成が可能です。設定の「ビジュアリゼーション」の中から「ドーナツグラフ」を選択し「内訳」にディメンションを入れると、ディメンションを内訳にした円グラフが表示されます。今回は内訳に「年齢」を入れたため、各年齢が全体に占める割合を視覚的に把握できます。
GA4探索レポート 応用編①「ファネルデータ探索」レポート
ここからは、より探索レポートならではの機能の話に移ります。弊社の「いしゃまち病院検索」の(上スライド左の)トップページに必要な情報を入力し検索していくと、各病院の詳細ページ(同中央)に遷移します。そのページをスクロールすると「電話をかけるボタン」、「病院HPを見るボタン」、そして「閲覧した医療機関への受診意向を確認するアンケート」が表示されます(同右)。弊社では、このアンケート内にある「はい」「いいえ」のクリックをGA4で計測しています。この計測結果を使って、より興味深いレポートを作成していきます。
今回お見せするのが、「ファネルデータ探索」というレポートです。
スライド右側エリアの左から、「(Webサイト)全ての訪問者」、「病院詳細ページを見た人」、そして「受診意向アンケートに回答した人」の3段階で絞り込んだ結果が見てとれます。具体的には、アンケートを取り始めた2024年4月から7月までで、アンケートに回答した割合が1.8%であることを確認できます。
このレポートを作るのはそこまで難しくありません。設定の「手法」で「ファネルデータ探索」を選択し、あとは「ステップ」を編集します。STEP1は全ての訪問者を指すイベント「session_start」、STEP2は「病院詳細ページのURLを踏んだ人」、最後に「受診意向アンケートに回答した人」をそれぞれ設定して絞り込んでいきます。
より分かりやすく説明すると、全体の訪問者の中でWebサイトの何らかのページを見た人をSTEP2に、そして(計測したい目標に)コンバージョンした人をSTEP3に設定することで、特定のページを見た人の中からどの程度の人がコンバージョンしたか絞り込むことができます。ぜひ活用してもらいたいです。
GA4探索レポート応用編②「セグメントの重複」レポート
最後に、「セグメントの重複」レポートを紹介します。
先ほども触れましたが、いしゃまち病院検索の病院詳細ページの下には「電話をかけるボタン」、「病院HPを見るボタン」、そして「閲覧した医療機関への受診意向を確認するアンケート」があります。そこでそれぞれのイベント(行動)を起こした人でグループを作ります。グループ分けすることをGA4上で「セグメント」と言い、このセグメントの重なりを分析するのが「セグメントの重複」レポートです。
上のスライドを見ると、青い円が「病院HPボタンをクリックした人」、ピンクの円が「電話をかけるボタン」を押した人、そして緑の円が「受診意向アンケートに回答した人」になります。これらの円の重なり、例えば青と緑の重なりは「病院HPボタンをクリックした人」かつ「アンケートに答えた人」の数、ピンクと緑の重なりは「電話をかけるボタンをクリックした人」かつ「アンケートに答えた人」の数を見ることができます。このように各セグメントの重なりを見ることで、より多角的な分析が可能になります。
セグメントを設定する際は、「変数」右上の+ボタンを押し、その後に「ユーザーセグメント」をクリックします。何かしら特定の行動をした人を確認したい場合は、このユーザーセグメントを選びましょう。そして次のページでセグメントの条件を入力します。例えば、clickイベントを起こしたユーザーを選択すると、その条件を含んだグループに絞り込んだセグメントを作ることができます。
セグメントを改めて説明すると、要は「グループごとに集計すること」です。
セグメント機能によって、例えば「特定のページを閲覧したユーザー」や「自然検索から来たユーザー」、「コンバージョンしたユーザー」をそれぞれ重ねて相関を見ることができます。様々な分析軸からデータを分けたり絞り込んだりして比較するメリットが、この「セグメントの重複」レポートにあります。