COLUMN メディコン高橋氏講演まとめ~ペイシェントジャーニーに添った疾患啓発(DTC)におけるデジタルソリューション活用の体験談~

株式会社メディコンの高橋毅氏を招いたオンラインセミナー「ペイシェントジャーニーに添った疾患啓発(DTC)におけるデジタルソリューション活用の体験談」を2022年4月28日に開催しました。本記事では、当日の講演内容をまとめます。

※弊社は株式会社メディコン様が運営する鼠径部ヘルニアの疾患啓発サイト「そけいヘルニアノート」の作成・運営をご支援しております。

導入事例

鼠径部ヘルニアとは

鼠径部ヘルニアは足の付け根で起こる病気です。若いうちは筋肉・筋膜が健常で強いため、お腹の中にある小腸や大腸といった内臓は守られています。しかし、加齢に伴って筋肉・筋膜が弱くなった箇所から腸が飛び出て体表が膨らむことがあり、この状態を鼠径部ヘルニアといいます。

鼠径部ヘルニアは自然に治ることがなく、唯一の治療法は手術です。年間約15万人の患者さんが新たに手術を受けており1)、外科の領域では最も多い手術件数で一般的な疾患と言えます。良性疾患といわれる鼠径部ヘルニアですが、発症したうち数パーセントで出てきた腸が筋肉の間に挟まって動けなくなる「嵌頓(かんとん)」状態になってしまうことがあります。嵌頓状態になると、腸が血行障害を起こして腐ってしまい腸液がお腹にもれる重篤な合併症を起こすことがあります。発症するのは男性が90%程度で、40歳以降で発症するケースが多いと言われています1)

「そけいヘルニアノート」作成の背景

我々の活動はまず外科医にアプローチして手術に立ち会い、製品やサービスを提案することをメインとしてきました。鼠径部ヘルニアの知識やノウハウを有するなかで改めてこの疾患を大きく捉えて考えてみたところ、「日本国内にいる全ての鼠径部ヘルニアを疑う患者さんが適切な治療・手術を受けているのか?」という疑問が出てきました。

鼠径部ヘルニアの場合、患者さんはお腹の付け根が膨らんできたと思うと外科を受診し、手術を受けるという流れを想定していました。ところが関係性のある外科医にヒアリングしたところ、「他の診療科、特に内科から紹介されるケースが多い」という話が出てきました。外部リサーチ業者を活用して実際の数値を把握してみても、かなり多くの患者さんが他の診療科から外科を紹介されていることが判明しました。

日本においてはまだ免疫学的に詳細なデータは出ていませんが、恥ずかしいなどの理由から受診しない人も多いため、潜在的な患者数は手術件数の数倍はいるとみられています。鼠径部ヘルニアは25~30万程度の潜在患者がいると外科医の間で言われています。(先ほど紹介した)年間の新規患者数と比較してみても、病院に来ていない、何もしていない患者さんが一定数いることが見えてきました。このような状況を踏まえ、患者さんに対して我々企業がなにかできないか考えたことが今回のプロジェクトの背景になります。

鼠径部ヘルニア患者さんの手術までの流れ

鼠径部ヘルニアを発症もしくは疑った患者さんが、最終的に我々の製品が使われるまでにどのようなルートをたどってきているのかペイシェントフローで示します。

受診・診断

直接外科を受診する患者さんのほか、内科や泌尿器科など他の診療科を受診している患者さんがおり、他の診療科から紹介されて外科で確定診断されるケースがあります。一方で、病院に行かず、自己診断してしまっている患者さんもいます。

治療

メインの治療は手術になりますが、手術を受けられないために経過観察や保存的な治療(ヘルニアが出てきているところを上からバンドで押さえる治療法)を選択せざるを得ない患者さんもいます。経過観察や保存的な治療は外科でも選択されますが、実は他の診療科が外科に送らずに選択するケースがあることもわかってきました。

手術は大きく分けて3つの術式があり、各術式の中で各企業のデバイスが選択される流れになっています。

  • ラパロ(腹腔鏡手術)…細く小さな傷口からカメラ等を用いて治療する方法
  • オープン(開腹手術)…皮膚を4~6cm切った箇所から治療する方法
  • ロボット手術…手術台から少し離れたところから医師が遠隔的に、精密に動くアームを操作して治療する方法

患者さんへのアプローチ(疾患啓発)を実施

我々は今回、診断率の改善、具体的には症状が現れても病院に行っていない方や外科でない診療科を受診した患者さんがしっかりと診断してもらえることができないか考えました。

色々なアクションが採れる中で、まずは情報提供の受け皿として患者さん向けWebサイトを制作する必要があると結論づけました。実のところ、弊社には15年前にリリースした患者さん向けWebサイト「ヘルニア倶楽部」が存在していました。しかし、以下のような課題があり、目的達成のためにはサイトリニューアルをした方が良いという決断に至りました。

  • 外科医へのアプローチが活動のメインだったため、患者さん向けサイトをうまく活用できていなかった。
  • 社内にデジタルのエキスパートが不在だった。サイト自体もやや古臭く、情報を単に多く載せているだけで閲覧者の利便性を考慮できていなかった。
  • 5年前のリリース当時は鼠径部ヘルニアの情報がWeb上に少なかったためサイト自体の価値はあった。しかし、現在は鼠径部ヘルニアの情報をWebサイトに載せている医療機関も増えており、サイトの価値が薄れてきていた。

サイトリニューアルにおけるパートナー選定に関して

サイトリニューアルにあたってパートナーを選択する際、求めたのは「プラットフォーム(サイト)制作」と「コンテンツ制作」の2点です。一つ目の「プラットフォーム(サイト)制作」に関してはこれまでのサイトが古臭くなっていたため、患者さんや一般の方にとって見やすいものを制作できるか重要でした。もう一つの「コンテンツ制作」については専門性の高い医療分野で魅力的なコンテンツができるかどうか大事でしたが、我々もノウハウを持っていたので協働してカバーして取り組むことになりました。

結果的にはメディウィルさんと組むことになりました。メディウィルさんとはメディコンの親会社である日本ベクトン・ディッキンソンの事業部で以前から仕事しており、プラットフォーム制作の能力、担当者の人柄やスピード感、積極性を感じていたため我々に不足していたケイパビリティを補ってくれると思いました。また、メディウィルさんが病院検索機能をプラットフォームとして保有していたことも大きな決め手でした。

サイトリニューアルのポイント

Webサイトをリニューアルする上で、Webサイトの目的や対象者は誰なのか、対象者に向けた適切な情報は何なのか、しっかりと検討し、行動変容(適切な情報を患者さんが見て病院に行く)してもらうことを目的の軸としました。この軸をぶらさぬよう、関係者で行うMTGでは毎回軸を共有した上で協議・タスクを進めていきました。

当初のキーメッセージ

再検討後(現在)のキーメッセージ

新しいWebサイトのキーメッセージはシンプルに見せて閲覧者に近くの病院を検索してもらえるようにしたかったため3つにしました。

①鼠径部ヘルニアの中には危険な状態(嵌頓状態)があること
②自然に治らないこと
③鼠径部ヘルニアの手術は一般的なもので恥ずかしがる必要はないこと

でき上がったメッセージをWebサイトの監修医師と協議したところ、「嵌頓は数パーセントしか起こらない中で、最初のメッセージに『危険だ』と訴えることは患者さんを不安に煽り過ぎるのでは?」と指摘されたため再考することになりました。

今一度Webサイトのリニューアルの軸である、患者さんを行動変容させるために必要な情報は何であるのか意識しました。その中で知人にもし鼠径部ヘルニアを疑ったとき、どの診療科に行くか尋ねたところ、「外科に行く」との答えがなかなか返ってこず、鼠径部ヘルニアになったら外科を受診することが浸透していない、またはつながらないことがわかりました。

キーメッセージ候補の①を「鼠径部ヘルニアの診療科は外科(もしくは消化器外科)である」というメッセージに変更すれば、不安をあおらずに患者さんに気づきを与えられるのではないかと監修医師含めて納得する形になりました。ペイシェントフローで振り返ると、発症しても病院を受診していない人に対して行動変容(病院に行ってもらう)を促していきたい中、手術を受けさせたい視点が強くなっていたことを反省させられました。

このほかWebサイトで発信する情報については、昨今情報収集の仕方も変わってきており、活字やイラスト、写真を載せるだけで十分なのか疑問がありました。忙しい患者さんにも簡単に見てもらえる物を意識し、目や耳で理解できる動画を作成しました。

サイトリリース後の運営状況

2021年12月にWebサイトをオープンした中、月間2万件程度のアクセス数を得られています。この「そけいヘルニアノート」では、アクセス数のほか病院検索遷移率をKPIに、最終的には患者さんが行動変容しているか見ていきたいので2つを掛け合わせて出てくる病院検索訪問回数をKGIに設定。KGIはリリース後4か月で年間の最低ラインをクリアしました。今後は設定した上限に向け、あらゆる施策を行ってアクセス数を増やしていきたいです。

サイトリリース後の課題は2つ挙げられます。まずはアクセス数の増加です。患者さんへのアプローチとしてSNSやデジタル広告などを取り組むほか、最大のパートナーである医師に向けてもWebサイトのリンクを学会や病院のHPに貼ってもらえるよう誘導していきます。あわせて簡単にリンクしてもらえるようWebサイトにリンクバナーの設置も行います。病院や学会など信頼性の高いサイトにリンクを貼ってもらうことができれば、サイト本体の価値向上につながり、検索結果の上位表示ひいてはSEO対策になります。

二つ目の課題は病院検索機能の改善です。現状、外科や消化器外科、胃腸科を標榜する全ての病院が表示されるため、患者さんがせっかく病院を調べても鼠径部ヘルニアの治療(手術)を行っていない施設に当たる可能性があります。治療を行っていない施設が検索結果に出ると、患者さんは「治療を受けなくてもいいや」と思って行動変容につながらない恐れがあります。この課題解決に向けては、病院検索の機能をカスタマイズ版に変更する予定です。

カスタマイズ版は鼠径部ヘルニアの治療(手術)実績がある医療機関のみ表示し、医師名も掲載していく形を考えており、患者さんにとっては治療してもらえる近くの病院や医師がわかります。また、内科など他の診療科の医師にとっても、利用してもらえれば患者さんを外科に紹介する際の選定がしやすくなります。結果として、発症しても何もしなかった患者さんや他の診療科を受診した患者さんが、適切に外科を受診・紹介されることで診断率の改善につながると期待しています。

これらの活動を通じて我々は、鼠径部ヘルニア患者さんの未診断率ゼロを目指していきたいと考えています。

Q&Aとアフタートークセッションより

Q&A

患者さん向けの疾患啓発プロジェクトの企画を社内で通すとき、上層部へ費用対効果などを説明するハードルがあったと思います。どういう形で企画を通したのでしょうか。

高橋:プロジェクトの実現には費用がかかるので、まずは必要性を認識してもらうことが大前提になります。経営層の理解を得るためには、プロジェクトを未来に向けた戦略に落とし込む必要がありました。落とし込むために用いたツールがペイシェントフローで、ペイシェントフローを描くことでプロジェクトのどこにポテンシャルもしくは課題があるのか可視化でき、経営層に対して納得してもらえる提案ができたと感じています。また、ペイシェントフローがあると同じものさしで協議でき、自分の主観だけで話すことになりませんでした。

ペイシェントフローをまとめるのは難しい作業だったかと思いますが、どのように作成していきましたか。また、新型コロナウイルス感染症の影響でリモートワークのなかで、作成にあたり苦労したことはありますか。

高橋:関係ある医師にヒアリングしたり、他の企業が作成したものを参考にしたりしながら考えました。また、社内でもどうすれば見やすくなるかなど議論を重ねていきました。作成時はリモートワークでしたが、環境は整っていたため効率よくWeb会議を設定することができました。かえって同僚や上司含めてコミュニケーションを取る機会は増えたのではないかと感じています。

プロジェクトを開始しリードするなか、難しかった点、工夫した点はありますか。

高橋:一番苦労したのは「患者さんに行動変容させる」という軸を決めるところで、皆で協議するなど時間を費やしました。その中でプロジェクトが実現したらどのような未来になるのかというイメージを、社内外問わず共有できるよう意識しました。共有できれば社内では同僚、社外ではメディウィルさんの担当者を、言い方が悪いかもしれませんが右腕、左腕として任せられるところは任せて、自分のキャパシティーをオーバーしないよう進めていきました。もちろん指示するだけでは人は動いてくれないので、自分も率先して行動しました。
そのほかWebサイトの監修医師の思いと我々の考えをすり合わせる過程で、説明し理解してもらうところに時間を使いました。

デジタルの活用については専門外だったかと思います。新しいデジタルプロジェクトを進めていくなかで学びや工夫はありました。また、デジタルプロジェクトを進めていく中で、どこに面白さを感じましたか。

高橋:特別な工夫はありませんでしたが、新しく学んだことはたくさんあり、そこは「そうなんだ」と真摯に受け止めました。得た知識はまた次何かやるときに生かせると思ったので、何事も質問して理解していきました。
デジタルであるかないかに関わらず、プロジェクトという観点では成果物ができたこと、それを皆で作り上げたことに対する喜びは共通していると思います。デジタル特有となると正直わからないですが、今回のプロジェクトでは動画を作成してYoutubeにアップロードしました。医師に向けた情報発信でなく、一般の人向けの成果物ができたという意味で、少しは大きなことができたと感じています。

デジタルプロジェクトはリリースしてからが勝負で、運営が重要になるかと思います。アクセス数が可視化され、常にデータが目の前に出てくる状況は紙資材などアナログの媒体とは異なるのではないでしょうか。

高橋:旧サイト運営時の反省を踏まえ、少しでも変化をもたらす施策や、継続的なアクションがないとアクセス数やWebサイトの価値を維持することなどできないと感じています。他のWebサイトで面白いことやっていないか常にアンテナを張って、メディウィルさんと共に小さな一手からでも打っていきたいです。
データは常に意識しなければなりませんが、まだリリースしたばかりなのでこれからというのが正直なところです。

ペイシェントフローを作成する際、患者さんから情報収集はしましたか?

高橋:知人から聞き取りはしましたが、患者さんから直接情報をヒアリングしたり、大規模なリサーチをしてはいません。

もともとあったサイト(ヘルニア倶楽部)を修正した方が、コストがかからなかったのではないでしょうか。

高橋:確かに既存のサイトを修正するだけでもよかったかもしれません。ただ、今回の目的は患者さんに行動変容してもらうことでしたので、適切な活字のコンテンツや病院検索機能を入れたものを届けたかったです。また、我々には実現するためのケイパビリティがなかったので、外部の力を借りることで効率的に運営できるのではないかと思いリニューアルに至りました。

弊社代表・城間:別会社が制作したサイトを手直しするのは難しいという技術的な問題があります。また、SEOやデザイン等の観点からみて今の時代に合ったものを素早く効率的に制作するためには、リニューアルした方が良かったと思います。

講演のなかで、当初設定したキーメッセージの一部が強すぎると指摘されたお話がありました。当初のメッセージを変更することはなかなか難しかったと思います。どのように工夫されましたか。

高橋:指摘された際は確かに困りました。しかし、「症状があっても何もしていない患者さんが病院を受診するために必要なことを考えなければならない」という軸を協議などで毎回確認していたおかげで、嵌頓状態に関する情報は患者さんの行動変容を促す第一歩には必要ないと考え直せました。

また、周囲にヒアリングしたときに鼠径部ヘルニアは外科で治療することが意外と知られていないことがわかったため、(嵌頓状態の情報をキーメッセージにすることは)先に行き過ぎていると思えました。

リリースしたのが2021年12月でしたが、どの程度前から始動していましたか。

高橋:2021年4月から5月にかかるぐらいの時期にキックオフしました。

営業部門の方々はWebサイト「そけいヘルニアノート」にどう関わっていますか。

高橋:病院検索機能をカスタマイズ版に変更するにあたり、施設及び医師から許諾書を得る必要があります。営業部門の方々には、新サイトで疾患啓発を行っていることを医師に案内した上で許諾を得られるよう動いてもらっています。

病院検索機能の許諾書を事前に取る際、どういう点に気をつけていますか。

高橋:営業視点で考えると自社製品を使っているところのみ掲載する方がよいかもしれませんが、今回のプロジェクトは診断率の改善が目的になっています。ですから自社、他社は関係なく手術件数を判断基準にした施設の表示を考えています。

医療従事者向けに情報を発信することと、患者さんに向けた情報発信はどのような違いがありますか。

高橋:医療従事者向けの場合、どうしても製品の売り上げなどの話題になりがちですが、患者さん向けの場合は少し先の未来を見据えたものになります。患者さんに向けたプロジェクトについて医師とコミュニケーショを取る場合もそのような内容になるため、メディコンが鼠径部ヘルニアについてどう考えているか知ってもらえる機会になっています。

旧サイト(ヘルニア倶楽部)と新サイト(そけいヘルニアノート)、それぞれオープン時は患者さんにどう働きかけましたか。

高橋:今回の新サイトリリース時には、サイトを知ってもらえるようプレスリリースを流すなど様々な媒体に向けた働きかけを積極的に行いました。恐らく旧サイトをオープンしたときは特に働きかけていないのではないでしょうか。

ちなみに医療従事者に対しては、紙資材(リーフレット)を作って外科をメインに認知してもらえるよう活動しています。

学会などのHPにリンクを貼ってもらうことはサイトの信用性を上げるために重要なことですが、一般の方へのアプローチとしても何か意味はあるでしょうか。

高橋:学会のHPに一般の方がアクセスする機会はあまりないかと思います。ただ、学会にリンクを貼ってもらうことで、それを見た内科など他の診療科の医師に「自分の施設にも貼ろうかな」と思ってもらえる可能性があります。そうすれば患者さんのアクセスにもつながるのではないかと期待しています。

カスタマイズ版の病院検索機能は、手術の実績が一定数ある施設のリストアップを検討されていると伺いました。実現できたとき、内科など他の診療科が患者さんを外科に紹介する上で使ってもらうイメージはありますか。また、このWebサイトを他の診療科に使ってもらうためにどう仕掛けていきますか。

高橋:患者さんだけでなく他の診療科の医師にとっても、選択肢を増やすツールになると思っています。実際に内科医をターゲットにしたウェビナーを3月に行いました。そこでは早期に患者さんを紹介してもらえれば短期間で手術まで導けることなど、外科との連携の重要性をお話しました。今後もそけいヘルニアノートを活用して、外科と他の診療科をつなげていきたいです。内科系の学会に対してはリンクのバナーといった広告的なアクションなども継続的にやっていこうと考えています。

実際に病院検索回数、件数は増えているでしょうか?

高橋:まだリリースしたばかりで何とも言えません。ただ、メディウィルさんから聞いたところでは「病院検索機能に載せてほしいと」いう声も施設から出始めているようで、今後増えていくことを期待しています。

閲覧されている患者さんの層は、鼠径部ヘルニアが対象としている40~60歳代の男性に合致しているのでしょうか。

高橋:先日のメディウィルさんとの打ち合わせでは、ある程度狙った層にリーチできているようでした。ただ、意外に女性も閲覧しているようで、ご自身のためかもしかするとご家族のために調べているかもしれません。閲覧者の属性に関しては今後詳細な解析が必要だとは思いますし、解析できれば次のアクションにつなげていきたいです。

効果検証について、アクセス数や病院検索遷移率、病院検索訪問回数以外に指標はありますか。

高橋:これといった指標はありませんが、動画の再生数は気にしています。疾患についてどう情報収集しているのか、併せてモニターしていきたいです。

1)厚生労働省 第5回NDBオープンデータ(2018年4月~2019年3月診療分)より

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投稿日:2022年05月31日

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